最近のワタクシの頭の中はどうやら「過去ワールド」花盛り…(苦笑)
これって、老化の始まり?…(^_^;)
本日は、先日の手相見のおじいさんの記憶にくらべりゃ、かなり「最近」の話ではあるけれど、それでも20年くらい前のお話…(笑)
そんな昔話~と思われる方は、ここらでお帰りになった方がよろしいかと…(笑)
アマチュア吹奏楽団の定期演奏会に行ったことがある。
ゲストのピアニスト羽田健太郎さんが、素晴らしいステージを見せてくださった。
アマチュアの方々もそれに引っ張られるかのような活気のある演奏で、とても楽しいひとときを過ごした。
そのときの会場の最寄り駅がJR丸亀駅。
少し遠かったけれど、帰りは駅まで歩いた。
列車の時間に余裕があったので、近くの和菓子屋さんへ。
以前に何度か食べて美味しかったお饅頭を買うつもりだった。
白あんのやや小ぶりなお饅頭と、黒あんが入っている、かなり大きいお饅頭。
かなり大きいものなので、値段も普通のお饅頭の倍くらいだったと記憶している。
その日、ワタクシは小ぶりな白あんを2個と、大きい黒あん1個を買うつもりだった。
どちらかというと「白あん派」なのだけれど、いつもそのお店に立ち寄ると、その黒あんのお饅頭の大きさに、つい手が伸びた。
黒あんの方は、ひとりで食べるには大きすぎるので、相棒と「はんぶんこ…笑」するつもりだった。
ところが、白あんの方が1個しか残っていない。
これを半分に分けたのでは食べた気がしないだろう、と思った。
違う種類のお菓子は他にあったはずなのに、初めから「白あんと黒あんのあれを買う(苦笑)」ということしか頭になかったワタクシ、他のお菓子を買うという選択肢は全然なくて、大きいのを1個だけ買って駅へ向かった。
大きいから、これ1個でもじゅうぶんだろう、という気持ちだったのだろう。
切符を買って、2階のホームへの階段を登り、途中の踊り場まで進んだとき、後ろから勢いよく二人連れの男性が登ってきた。
羽田健太郎さんとマネージャーさん。
ワタクシ、思わず「あっ、羽田さん。さきほどの演奏聴いていました。楽しかったです」と言ってしまった。
羽田さんは、ニコニコ顔で「あ~聴いていただいたんですね、ありがとう」と言いながら、その大きい手を差し出してくださった。
ピアニストだから、手が大きいのは当然だとは思ったけど。
しかしながら、まず気軽に自ら握手をしてくださることに驚いた。
そして、その手が大きいというよりあまりにも肉厚の手だったことにさらに驚いた。
この肉厚の指で、あの繊細な「音」が奏でられるのか、と思った。
ワタクシ達がいたその場所から、上り列車と下り列車のホームへの階段は、二手に分かれる。
羽田さんたちは、その方向を確認していらっしゃる様子。
「これからどちらへ?」と聞くと、「明日、高知で演奏します」とのこと。
羽田さんたちは下り列車、ワタクシは上り列車なので、そこからは別々の階段へ。
別れ際に、羽田さんは「これからも音楽をたくさん聴いて、たくさん楽しんでください」というようなことをおっしゃってくださったような記憶がある。
その別れ際、ワタクシはとっさに買ったばかりの「黒あんの大きいお饅頭」が1個しか入っていない和菓子店の袋を羽田さんに差し出した。
「1個しか入っていなくて申し訳ないのですが、丸亀のお菓子です。」と…。
食べてくださらない可能性の方が大きいけれど、何かプレゼントしたくなった。
でも、差し上げられるものは、それしか持っていない。
羽田さんは、やはりニコニコ笑いながら「ありがとう」と受け取ってくださった。
お互い、それぞれのホームは線路を挟んで向かい同士。
向こう側のホームから、マネージャーさんとふたりで手を振ってくださった。
やがて、羽田さん達が乗る特急列車が入線。
列車に乗って座席に座ってからも、列車が出ていくときまで、おふたりでずっとにこやかに手を振りながら会釈をしてくださった姿は、忘れられない。
その頃には、ワタクシがいた側のホームにいた他の数人も羽田さんに気がついたようで、その方達に向けても、手を振ってくださった。
それから20年、すっごくすっごく久しぶり、あの時以来ぶりに「黒あん」のお饅頭を買ったワタクシ。
いざ食べようと思って、箱から取り出したとき、絶句。
思っていたより、う、う、うんと小さい。
外箱の大きさが、ワタクシが知っている頃の大きさと変わっていなかったので、昔の大きさと信じて買ったんだけれど…(~_~;)
20年前に買ったときが、ワタクシがそれ以前に買ったときから、もう数年は経っていたはず。
あのときすでに、ワタクシの知っていた昔の大きさよりは小さめになってしまっていたのだろうか?
もし、そうなら、とても男性ふたりが「はんぶんこ」できる大きさではないし、人からもらったとしたら「えっ、これたった1個?」と思うくらい…(~_~;)
ワタクシの目的のものは売り切れ状態だったにしろ、他にもたくさんの種類のお菓子を選べたというのに、なぜ他のものを選ぶということを思いつかなかったのか、20年経った今、後悔しても遅い…。
願うのは、あのときまではワタクシの知っている大きさだったことか、そうではないなら、あの後、羽田さんが、あのお菓子を見ることがないままだったこと。
もし開封していたとしたら…。
羽田さん、ごめんなさい<(_ _)>


大きさには関係なく、昔ながらの上品な美味しい和菓子です。
ちなみに羽田さんのCD2枚だけ持ってます(^_^;)
いつも目につくところに置いてあるのはこっち
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