8月13日(火)
アラームはセットしていないのに、いつもの起床時間の5時半頃目覚める。
「朝まで生SOPHIA」はもう終わったんだ…と思った。
寂しい。
その場にいることができなかったことも寂しい。
身体が持たなかったにしろ、やっぱり寂しい。
そんなときに、有明へ行った友達からの「終わったメール」を受信。
具体的なことがたくさん書いてあるというのではないんだけれど、なんだかワタクシもその場で参加していたような、嬉しい錯覚。
読んでいるうちに、昨日の武道館ライブでの感動がよみがえった。
しかし、今日は、また長い一日なのだ。
朝風呂に入り、ご飯も食べて、荷物整理も全部済ませてから…二度寝。
そういう切り替えは、早いっ(笑)
チェックアウトが11時なのでゆっくりできる。
一時間無料延長のサービス券をもらっていたけれど、たぶんそこまで長くは寝ていられないことはわかっている。
アラームを10時20分にセットし、部屋を真っ暗な状態にする。
熟睡ではなかったけれど、アラームより早い時間に自然に目が覚めたので、いい感じ。
まず、地下鉄で新宿へ出て、バスセンター近くで荷物を預けてからの行動。
迷っていたけれど、九段下駅で「東京フリーきっぷ」購入。
地下鉄全線とJR都区内区間、そして都電まで乗り降り自由で1580円。
都電とJRは運賃が安いので、元がとれるかどうかはギリギリ。
それなりにプランは考えてきたが、どこへ行きたくなるか自分でもわからない。
昨日までと同じく、暑い。
新宿でロッカーに荷物を入れるだけで、すでに大汗。
キャリー移動は、階段がつらい(-_-メ)
もうこのまま帰りたい気分。
でも、夜行バスの出発までには、まだ10時間以上のありあまる時間…(^^ゞ
それでも荷物を預けてしまえば身軽。
帰りたい気分は、すぐにどこかに飛んでいった。
まず、恵比寿の東京写真美術館へ。
岩合光昭写真展「ネコライオン」…「ネコは小さなライオンだ。ライオンは大きなネコだ。」と岩合さんは言い、同じネコ科でありながら、大きさも生活も違うのに、やはりどこか似ているネコとライオンの見事なまでの対比表現。

今までの岩合さんの写真展のなかでも、いちばん面白かった。
違う生き物だけど、こんなに共通点がある。
でも、ひとりの同じ人間の中には、白と黒とのまるで正反対の部分があるよなぁ~なんて、そういう視点で見ていたからか、次から次へといろいろな空想・妄想が広がり(苦笑)日頃は冬眠している感情まで起きてきたような、そんな気分。
図録を購入したら、あたりまえだけれど、それなりに重い。
本日は「乗り物」に乗るだけで、それほどは歩かないつもりなんだけど、一日乗車券、つまり乗り放題なので、図録をロッカーへ入れるために一旦新宿に戻る。
リーダーの写真展が、すぐ近くの渋谷のロフトで開催されていることは知っていた。
ロフト近くのタワレコで音楽雑誌の「GOOD ROCKS!」の写真展にもリーダーの写真が展示されているはず。
そしてまた、同じ渋谷のヒカリエでは岩合さんの別の写真展が開催されていることも写真美術館のフライヤーで知った。
しかし、その時点では、そのどれにも行く気はなかった。
そういう頭の切り替えには時間がかかる方なので、一日に複数の写真展を観賞するのはムリだと思った。
新宿で200円のコインロッカーに、図録と、ゲリラ豪雨対策で持っていたレインパーカーはたぶんいらないだろうからと、それも合わせて放り込み、さらに身軽になる。
気がつけば、お昼はとうに過ぎていた。
お腹に食べ物を補充して、いよいよ「都電」を目指す。
40年くらい前のこと。
とても短い期間だけれど、東京に住んでいた。
新宿・原宿・高田馬場あたりには、ほんの少しばかりの土地勘がある。
もちろん今じゃ、その当時とは大きく様変わりしているけれど。
高田馬場駅は、JR山手線と西武新宿線の乗り換え駅。
西武新宿線沼袋駅からJR(当時は国鉄だ…苦笑)原宿駅間の通学定期を持っていた当時のワタクシは、高田馬場駅前の本屋さんへはよく行った。
その頃は、自分の行動範囲内の知識だけしかなかった。
テレビで「都電荒川線」の映像を見た後、あらためて地図を見てみると高田馬場駅から「都電」の早稲田駅はそれほど遠くはないことを知ったのは、いつ頃だろう。
早稲田通りなどの標識などで、早稲田大学が近いことは当時も知っていたけれど、その頃は、よく途中下車をする場所が「都電」に近いという認識はなかった。
さて。
「都電」に乗ることは決めていたものの、今回のプランはかなり大雑把。
しかもネットで情報を拾うと、どうも頭にちゃんと入らない。
必要ページを印刷したら、もうわかった気になっていたけれど、勘違いや思い違いがけっこうあった。
あとで見なおしたら、都電荒川線へは「山手線なら大塚駅・京浜東北線なら王子駅」という情報を印刷したページをちゃんと持っていたにも関わらず、ワタクシの頭には「王子駅」しか残っていなかったらしい。
新宿駅から王子駅を目指すために、まずは山手線で駒込駅だと思い込んで乗車。
そのときはなんとなく「駒込駅から地下鉄で王子か~けっこう遠いな」とは思っていたんだけど。
懐かしい高田馬場駅に近づいた頃、初めて「?」となる。
「高田馬場ではそこそこ歩く必要があるけれど、都電はたしか池袋あたりで簡単に乗り換えできるんじゃなかったっけ?」
いつもそうだけど、旅先では地図や下調べのメモの類をあまり手には持たない。
よほど困ったときにバッグから取り出して確認するくらい。
この時も最初は「まあ王子でも乗り換えられるのは間違いないんだし、遠くてもいいじゃん」の気持ちだった。
一方、懐かしさで高田馬場駅へ降りてみたい気持ちになる。
一瞬、それもいいかな、と思った。
しかし、そこはちゃんと1580円の出費を思い出し(笑)あらぬ方向へ暴走しそうな気持ちを抑えた。
やがて、大塚駅へ到着。
都電荒川線へは乗り換えという案内を聞いて、ここも乗り換え駅だったか、とやっと思い出した。
こういうときには非常に敏速に判断できる。
ということは、まだボケてはいないらしい(^^ゞ
都電はどこだ~と駅前へ出てみれば路面電車の線路が見えた。
それをたどって停留所へ。


車両は新しいものも古いものもある。
ノンステップなので乗り降りは楽。
チンチン電車の名の通り、発車の合図はホントに「チンチン」の音だった。
路面電車のある街で生まれ育ったけれど、わが故郷の路面電車は、ワタクシが物心がついたときから「チンチン音」ではなく「ブザー音」だったような記憶なんだけれど。
都電荒川線は三ノ輪橋と早稲田間を一時間弱ほどの所要時間で走る。
運賃は均一160円。
一時間近く乗っての160円は安すぎる。
日常で、これにずっと一時間も乗ってる人はいないだろうけれど。
400円の都電一日乗車券とで迷ったけれど、地下鉄やJRにも乗るからと購入した東京フリーきっぷ。

前乗り先払いなので、乗車時に運転手さんに切符を提示する。
ワタクシが乗った車両の、そのほとんどの運転手さんが、一瞬「?…」状態。
都電の運転手さんには、この切符の知名度はそれほど高くなかったもよう。
とりあえず、大塚駅前停留所から三ノ輪橋まで一気に行くことにした。
数分おきのダイヤだけれど、乗車率は非常にいい。
利用客が多いからこそ、大都会・東京で、この路面電車は廃止されないで残ったのだろう。
このスムーズな運行は、バスではムリだと思った。
旅人として乗っていると、ホントにここは東京なんだろうか?というちょっと不思議な感覚に陥る。



三ノ輪橋停留所に着いたときはもう3時を回っており、周辺の探索は断念。
この後、早稲田まで行く途中の停留所で、降りようと思ったところがいくつかあったのと、この都電荒川線に乗車する前の、山手線でもちょっと気になったことがあり、今日の行程、やはり全然計画とは違うものになりそうな予感。
いつのまにか、時間はあるようでないかもしれない、そんな状況になっている。
荒川車庫にあった旧型車両


ホームに降りたら、そこは茶店?\(◎o◎)/!
テレビによく出る場所

この周辺は、機会があれば、ぜひ歩いて散策してみたい。


東池袋4丁目から早稲田方面の間では、路面電車の線路の向こうに高層ビルが見えたりして、映画のワンシーンにでも使えそうな光景。
降りて、写真をいろいろなアングルで撮りたいと思った。
でも、そうするともっともっと撮ろう…となってしまいそう。
次回「都電」だけに一日使ってみようと決意することでなんとか気持ちを収めた。
今回は「下見」ということする。
そういっても、次に東京へ来る当てはないんだけれど(^_^;)

早稲田から折り返しの電車で大塚駅前。
JRに乗り換えて大塚駅からは、来たときの逆戻り。
また高田馬場駅で降りてみたい気持ちを抑え、原宿駅まで行く。
原宿駅竹下口

「竹下口」という名称に変わったことは、かなり前のニュースで知ってはいた。
ひと文字しか違わないのに、やはりすっごい「違和感」(-_-)
乗り降りしていた頃は「坂下口」といった。
JR(当時は国鉄)原宿駅「坂下口」で降りて、竹下通りを通って学校へ通った。
途中で東郷神社を通る近道も知っていた(今は近道とまではいえない状態だけど)
当時の竹下通りは、今とは全然違った。
人通りはそんなに多くはなく、あまり目立たない路地裏におしゃれなブティックや喫茶店があったりで、ワタクシには「大人の街」というイメージしか残っていない。
吉田拓郎さんの「ペニーレインでバーボン」を聴いたとき、実際のペニーレインは知らなかったが、そういうお店はあるだろうなぁ~と、すぐに想像ができた。
2007年の宝島Ⅱのとき、通っていた大学の跡地(移転したので、今はない)へ行ってみたが、名称が「竹下口」に変わったのは見たくない気分だったので、そのときは表参道口を利用した。
だから、この改札は、ホント40年ぶり?(苦笑)
若者の街になってしまった原宿には興味も用もないから、上京してもほとんど来た記憶がない。
入学したと思ったらすぐにやめちゃった学校だけど、この年齢になれば後悔などなくて、ただただ普通に懐かしい。
今回確認したくなったのは、この「坂下口」ではなく「ホーム」から「あれ」が今も見えるかどうかだった。

坂下口から入って、ホームへ上がると、ホームの端っこから遠くに見える小さな建物。
皇族専用の駅…当時のワタクシたちは、その建物についてはそういう名称を使っていたと思う。
山手線に乗ると、昔は電車の中から見えていたのに、ここ何回か上京した際には、山手線車中から一度も確認できなかった。
この日も、新宿-恵比寿間を通ったのに確認できなかったから、もう取り壊されたのかと…。
昔より、電車のスピードが速くなったので確認できなかったのか?
いや、駅近くなので、そんなことはなく、きっとワタクシの動体視力が低下しただけ(^_^;)
宮廷ホームという名称だということは、家へ帰ってネット検索で初めて知った。


もうかなり長い間使用されていないそう。
中へ入れないよう有刺鉄線や扉で封鎖されていた。
山手線利用の通学者が多かったので、このホームのことは、入学早々から新入生の間では「あれ何?」と話題になっていた。
そのうちに誰かが「皇族方の専用の駅」だという情報を仕入れてきたんだと思う。
ほんの短い期間だったけれど、あの大学に通わなければ、おそらく知ることはなかっただろう場所。
使われることがないとしても、簡単に取り壊しはできないのだろう。
少し陽が落ちてきた。
でもまだ夜行バスまでに時間はある。
お土産を買っていないのが気にはなるけれど、原宿にいて渋谷を無視するのもなんだかなぁ…という気がしてきた。
ひと休みしたいけれど、気持ちが消えないうちにと、渋谷へ向かう。
ロフトがどのあたりなのか、全然知らないけれど、適当に人込みの中へ紛れ込んでみた(笑)
ほとんどウロウロすることもなくロフト到着。

4~5人のファンの方々が、入口付近を完全にふさいで、ご歓談中。
こちらをちらっと見ても、まったく移動してくれないので、ファンじゃないワタクシ(笑)は入ってはいけないのかな、と思った。
やはり来るところではなかったかと思いつつ、ここまで来たからには…と、ちょいとその方々を押しのけて中へ入ってやった(笑)
それでも動かずにご歓談って…そこまでできるのは、ある意味素晴らしい。
で、肝心の写真展…この写真家の作品は「好み」か「好みじゃないか」の観点だけだと、けっしてワタクシ好みじゃない。
どう好みじゃないかは、言葉でうまく説明はできないのだけれど、強いて言えば、最初SOPHIAに抱いた拒絶感と同類の気持ち…かな。
好みではないが、非常にいい写真だとも思った。
ざっと見ているだけなのに、展示写真からは、とても強い「意思」が感じられる。
迫ってくるものがある。
それが被写体の力なのか、撮影者の力なのかはわからないけど。
だからワタクシ的には、飾る類の写真ではない。
日頃は眠っている(眠らせている)自分の何かを刺激する写真(服を着ているかどうかの水準ではなく…笑)
もう少し「まとも」な状態なら、もっともっとたくさんのものを感じとれたかもしれないが、ここ数日のハードな状態での観賞なので、アンテナ感度は超・低レベル…<(_ _)>
写真集が出たときに、売れ行きが悪いなら買ってあげなきゃ…なんて思うヒマもなく、すぐに完売状態になったんだけど、それとはまったく別の意味で、この写真集欲しかったなぁ~と思った。
もう他の写真展へ行くのはムリ。
お腹も空いたし、のども渇いた。
蕎麦屋さんが目に入ったので、何も考えずそこへ飛びこんだ。
ノンアルコールビールがあるかどうかを聞いたときの店員さんの態度に対しては、相当上の方の棚に置いておくとして(苦笑)かきあげ蕎麦のかきあげは絶品だった。
こんなにおいしい天ぷらは久しぶり。
ごちそうさま。
なんというお店だったか、場所がどこだったか、まったく記憶にないのが残念。
ホントは靖国神社近くのなんとかというお店のおいしいと評判のパウンドケーキとか、新橋駅のなんとかというお店のなんとかというお菓子(名前は全部忘れた)とかをお土産に買って帰ろうと思っていたが、高速バスまでの時間にまだ余裕はあっても、気力・体力すべての残量ゼロ状態。
新宿へ戻り、それでも何とかお留守番クンの喜びそうなお菓子を見つけた。
高速バスが3号車まであったのは、初めてかも。
満席のはずが、隣の席が空席で、気が楽。
渋滞もなく、ほぼ定刻にうどん国到着。
お留守番クンの作ってくれたそうめんが、ここ数日でいちばん美味しい朝ご飯(^_-)-☆
ごちそうさま<(_ _)>
以上で、東京旅日記は、おしまいっ(=^・^=)
もし、最後まで読んでくださったなら、ホントにありがとうございました。
ひょっとして、あなたも鉄道ファン?ですか(笑)
東京土産①丸の内駅舎型メジャー
鉄道少年じゃなかったお留守番クンの受けは今ひとつ(-_-)

東京見土産②クッキーバー
どんなお店かどんなお菓子か知らないまま、ただ美味しそうに見えたので購入

めっちゃ美味しかった!
そして最後の東京土産(笑)

家へ戻ったら会報が届いており、この写真集の申し込み受け付け延長の案内があった。
アマゾンで買えるならその方が何かといい(あちらでは過去に不快なことを経験してるので…)と思ったが、その時点ではアマゾンは売り切れ。
ちょうど裏ワザさんのアルバム代金の郵便振り込みもあったので、ついでにこれも振り込んだら、翌日にまたアマゾンでも購入できるようになり、しかも送料無料って…(-_-)
あちらへ申し込んでしまったから、送料は必要だったし、届くのは早くて10月だろうと思っていたのに、マッハのスピードで届いた(苦笑)