気がつけばお彼岸が近くて、季節としては、もう秋?
とはいえ、日中はまだかなり暑く、汗かきの身としては、家事をしているときの首タオルはまだ必要。
ということで、本格的な秋はまだもう少し先のようだけれど、個人的にはもう「読書の秋」に突入。
本を読むことは、子供の頃から好き。
しかし…。
身体だけではなく、目の方も、次第に年齢を感じるようになっていたから、以前のように、本をむさぼるように読むことは少なくなっていた。
さらに、コロナの世になって、街ブラをすることがなくなったから、ふらっと書店へ立ち寄ることがなくなってしまった。
すべてをコロナのせいにしたくはないけれど、明らかに以前とは生活スタイルが変わったことは事実。
年齢を重ね、さらに生活スタイルに変化があり、そうした理由で自分の「アンテナ」の感度が鈍っていたことに気がついたのは、先日かなり久しぶりに本を買って読んだから。
いつもの診察日。
その日は諸事情により、診療時間までにかなりの待ち時間が予想されたので、受付を済ませてから病院内のコンビニで書籍を物色。
最初は雑誌でも、と思っていたが、小説もけっこう置いてある。ジャンルはミステリーが多そう。宮部みゆきさんの文庫本が目に入る。「昨日がなければ明日もない」…杉村三郎シリーズ」とある。
宮部さんの初期の作品が好きで、早く新刊が出ないかな…なんて待ち遠しく思っていた時期もあった。
が、私には直木賞作品である「理由」が受けつけられなかった。
当時、「理由」は新聞連載で読んでいて、単行本で出てもあらためて購入する気にはなれなかったし、直木賞受賞のことはもちろん知ってはいたが、それ以降しばらくは、彼女の他の作品を読もうという気になれなかった。
元々、私の読書スタイルは、「何とか賞受賞作品…」を基準にはしていない。
時が経ち、また宮部さんの作品を読むようにはなったけれど、以前ほどの熱心な読者でなくなったことは確か。
だから、杉村三郎シリーズのことも知らなかった。
「誰か Somebody」「名もなき毒」は読んではいたが、その作中人物の杉村三郎氏に対し、それほど感情移入ができないというか、もどかしいというか、それに…なんといっても、この人物の設定に微妙な違和感を抱いていた。
今回購入した作品には中編3本が収録。
最初に収録されていた「絶対零度」を読み終わってすぐに、杉村三郎シリーズでまだ読んでいない「ペテロの葬列」と「希望荘」をネット購入。
わざわざ書店へ出向かなくてすむのはありがたい。
が、それは本屋さんの書棚から「呼ばれる」チャンスを失ったということ(笑)でもある。
だから、もろ手を挙げて喜ぶことでもないのだけれど…(´;ω;`)
6日間で、このシリーズ5作すべて読んだ(うち2作は再読だったけど)。
読了して、自分の中の微妙な違和感の正体が判明し、とても納得(あっ、そういうことだったのね…みたいな・苦笑)
また、しばらく私の中の宮部みゆきブームが再・再燃(再・再・再燃…かも・笑)
やはり「読むタイミング」ってあるんだ。
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「以前の記事 読むタイミング」しばらくは、これらを再読。老体の目にはけっこうきついけど(苦笑)
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たぶん私は、この作者さんの文体が好みなんだということが、今回あらためてよ~くわかった次第。
それと、非常に読みやすいこと、物語の展開がとても素晴らしく、そちらに気がとられてしまい、どうしても読み手側(私)の読み込み不足に陥ってしまうということも自覚。
手持ちのを再読し終わったら、またネットで読んでいないもの探そう。
あ、ここにある分だけで、「秋」は終わってしまうか…(笑)